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合気道養神館岐阜支部が大切にする「基本動作」の理合:なぜ基本の反復が、揺るぎない強さを作るのか

  • 1月27日
  • 読了時間: 5分

「合気道に興味はあるけれど、自分でもできるだろうか」「武道の世界は厳しそうで、少し気後れしてしまう」……。新しい一歩を踏み出すとき、そんな不安を感じる方は少なくありません。

岐阜県各務原市を中心に活動する合気道養神館岐阜支部では、老若男女問わず多くの方が稽古に励んでいます。私たちの道場が何よりも大切にしているのは、派手な投げ技や相手を痛めつける技を覚えることではなく、土台となる「基本動作」を正しく身につけることです。

なぜ、達人・塩田剛三先生が創始した養神館では、これほどまでに基本が重視されるのでしょうか。今回は、養神館合気道の核であり、全ての技の源流となる「基本動作」の重要性について、丁寧にお話ししていきたいと思います。



1. 養神館合気道の真髄「6つの基本動作」とは


合気道には多くの流派が存在しますが、その中でも養神館(ようしんかん)は、動作が非常に合理的かつシステマチックに整理されていることで知られています。警視庁の機動隊員や女性警察官の必修科目として採用されているのも、その確かな実戦性と、誰が学んでも段階的に上達できる教育システムがあるからです。

当支部での稽古も、まずは「基本動作」から始まります。これは、全ての技を分解し、エッセンスだけを取り出した6つの動きです。


養神館を支える6つの柱

  1. 体の変更(一・二): 押されたり引かれたりした力の流し方を身に着けます。足の運びと体の転換を学び、相手の力を正面からぶつからずに受け流す感覚を養います。

  2. 臂力(ひりき)の養成(一・二): 自分の力をまとめる動作。腕だけの力に頼らず、腰の力や重心移動(中心力)を腕に伝える方法を学びます。

  3. 終末動作(一・二): 動きと動きのつながりを意識します。姿勢や意識の保ち方、次の動きに備える体の使い方を習得します。四方投げ方式とも呼ばれます。


一見すると、非常に地味な反復練習に見えるかもしれません。しかし、このシンプルな動きの中に、合気道の物理的な法則が全て凝縮されています。この土台がしっかりしていないと、どんなに高度な技も単なる形だけの技になってしまいます。



2. なぜ「基本」が重要なのか?その論理的な理由


現代において、物事を論理的に組み立てる思考は非常に重視されていますが、養神館の合気道もまさに「論理(理合)」の武道です。基本動作を繰り返すことには、次のような確かなメリットがあります。


① 「中心力」を養い、筋力差を克服する

合気道の極意は、自分の中心線(背骨から重心を通る軸)を崩さず、相手の中心を制することにあります。基本動作を繰り返すことで、足腰が練られ、腕の力(筋力)に頼らずに全身の質量を一点に集中させる「中心力」が自然と身につきます。これにより、小柄な方でも、自分より大きな相手をしなやかに制することが可能になります。


② 誰でも上達できる「再現性」の追求

「感覚で覚える」というのは素晴らしいことですが、初心者には難しいものです。養神館の基本動作は、足の位置、手の角度、視線の方向に至るまで、正しい「型」が明確に示されています。この型があるおかげで、自分の中に正しい基準ができ、迷うことなく上達の階段を登っていくことができます。


③ 咄嗟の場面で「体が動く」ようになる

護身の場面など、いざという時には頭で考えている時間はありません。基本動作を無意識にできるまで体に染み込ませることで、脳で判断するよりも早く、体が正しい反応を示せるようになります。基本の徹底こそが、自分を守るための最大の備えとなるのです。



3. 岐阜支部での稽古:基本から始まる自己研鑽の場


岐阜県各務原市の「プリニーの総合体育館(各務原市総合体育館)」を拠点とする当支部では、足立光正師範(七段)の指導のもと、この基本動作をベースにした誠実な稽古を行っています。


段階を追った丁寧な指導

当支部では、最初から無理な稽古を強いることはありません。一人ひとりの習熟度に合わせて、ステップを追って進めていきます。


  • 入門: まずは正しい「構え」と「基本動作」の形を整えます。

  • 基本技: 基本動作を応用して、一ヶ条や四方投げといった代表的な技に挑戦します。

  • 一般: 150本以上ある技を深め、より自由で変化に富んだ動きを学んでいきます。


この一貫したシステムがあるからこそ、武道経験のない方や小学生からシニア世代までが、同じ道場で安全に、かつ真剣に汗を流すことができるのです。



4. 基本を磨くことが「心の安定」に繋がります


基本動作の稽古は、単なる体の使い方の練習に留まりません。静かな集中力を持って同じ動作を丁寧に繰り返す時間は、自分の内面を見つめる時間でもあります。

姿勢を正し、呼吸を整え、一挙手一投足に意識を向ける。そのプロセスを通じて、日常生活の雑多な思考から離れ、精神的な落ち着き(不動心)が養われていきます。岐阜支部が大切にしている「和して稽古する」という精神は、この確固たる自分自身の軸があってこそ成立するものです。

自分の中にしっかりとした「中心」があるからこそ、相手を尊重し、穏やかに向き合う余裕が生まれるのです。



5. まずは見学・体験から、新しい扉を開いてみませんか


「基本が大切だということは分かったけれど、自分にできるか試してみたい」 そう思われた方は、ぜひ一度、各務原の道場へ見学や体験にいらしてください。

合気道養神館岐阜支部には、様々なバックグラウンドを持つ門人が集まっています。武道に憧れを持っていた方、自分の身を守る術を学びたい方、あるいは精神的な成長を求めて通い始めた方――。目的は様々ですが、皆「基本を大切にする」という共通の姿勢で稽古に励んでいます。


【稽古場所・時間】

  • 場所: プリニーの総合体育館(各務原市那加太平町2-100)

  • 日時: 日曜(9:00~11:00)・火曜(19:30~21:00)・金曜(19:30~21:00)(一般)、金曜(18:30~19:30)(少年部)


基本を磨くことは、自分自身の「軸」を磨くことです。一生の財産となる正しい姿勢と、揺るぎない心を、私たちと一緒に養ってみませんか。



結びに:基本こそが、最強の奥義です

合気道の道はどこまでも深く、終わりはありません。しかし、どれほど高段者になっても、最後に戻る場所は常に「基本動作」です。基本を疎かにせず、一歩一歩着実に進むこと。その実直な積み重ねが、あなたを本当の意味での強さへと導いてくれます。

合気道養神館岐阜支部で、あなたの新しい挑戦を「基本」から始めてみましょう。

 
 
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